今回の東京での調査は、当ゼミとしては3年ぶりの泊りがけのイベントでした。といっても以前のようなゼミ旅行とはとても言えないもので、コロナ禍故に制約も多く、ホテルもそれぞれが個室に宿泊しなければなりませんでした。それでもいつもとは違う旅行の雰囲気の中で、何度かコロナ禍前のゼミ旅行を思い出すような場面があって、その都度昔の懐かしい感覚が蘇りました。この写真もその一コマになります。調査前夜、その日の最後に何人かと日比谷のイルミネーションを訪れました。連れていかれたという方が正確かもしれません笑 そこで学生さんたちが勉強や研究から離れたところで楽しそうにしている姿を久しぶりに見て、この数年、何もしてあげられなかった自身の無力さをいやでも思い知らされました。
今の3回生はコロナ禍の中で入学され、最初の1年間は大学に来ることもほとんどありませんでした。そんな中でゼミを選択し、もう3回生も終わろうとしています。大学生の時間は本人たちが考えている以上に貴重です。そこで出会う信頼できる友人との関係は何ものにも代えがたい貴重な財産だと思います。でもそれは今の彼らに言っても伝わらないだろうとも思っています。だからこそ、ゼミの中で共有できる時間を作り、それに多くの学生さんたちを参加させることが、私がゼミの教育の中でやるべきことの一つだと思い、やり続けてきました。もちろんゼミが学生生活の全てではありませんし、コロナ禍でも私は自分ができることをやってきたつもりです。が、学生さんたちが求めていることを私はできなかったと、彼らの楽しそうな表情を見るたびに痛切に感じ、胸が締め付けられました。
コロナ禍以降、学生さんとの信頼関係を築くのが難しく感じるようになりました。単に年齢が開いてきたからだろうと思っておりましたが、このコロナ禍での私の対応が影響しているのかもしれないと今回の旅行でそう考えるようになりました。とはいえ、やっぱり責任が取れないことはできないので、コロナが収束しない限りは私がやることはこれからも変わらないように思います。でもそれでよいのかどうか正直判断ができません。
調査前夜の別れ際、学生さんたちから「イルミネーションに付き合ってくださってありがとうございました」と言われました。びっくりして鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしていたように思います笑 予想外の言葉に驚きながら、そして救われるような思いと申し訳ない思いが交錯して、うまく言葉を出せませんでした。ただ、やって良かったと思いました。今年ももう終わりですが、この一年で最も心を揺さぶられた瞬間でした。
ぼんやりした文章で申し訳ありません。とりとめもなく書いた結論のない雑感です笑 幸い私はまだコロナに罹患しておりませんが、このコロナ禍の状態はしんどいなあと改めて思います。収束するのかどうかさえわかりませんが、早くかつての日常が戻ればとそう願っています。