ヨシストローPJT本格始動!

これまで極秘裏に進めていた当ゼミの今年のプロジェクト「ヨシストローによる #SDGs 推進プロジェクト」が本格的に始動しました!このプロジェクトの目標は、びわ湖のヨシを使って天然のストローを作り、そのストローに対して人々がどれほどの支払意思を持つのかを明らかにすることです。プラスチックストローの廃止や代替ストローへの転換は、今や世界全体に広がる動きを見せており、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて掲げられた国際目標、SDGs(Sustainable Development Goals)の達成に向けて、その注目度はますます高まる傾向にあります。当ゼミが注目するのは、その転換が実現可能であるのか否かという問題です。ヨシストローの製作にはすでに成功しており、紙ストローよりもしっかりしていて、かつびわ湖の環境保全にも、海洋生態系保全にも貢献するという意味で、良いものができたと自負しているのですが、その生産には間違いなくプラスチックストロー以上のコストがかかります。いくら品質が高くても、いくら環境保全に資するものであったとしても、人々がそのコストを上回る価値を見出さないのであれば、その普及は難しいでしょう。当活動は、ヨシストローを作り、その良さをアピールするだけでなく、それがどれほど人々に評価され、その普及が実現可能なのかどうかを見極めるところに力点を置いています。

現在は、ゼミ生全員で、授業の空き時間を使って、大量のヨシストローを作っています。と同時に、保健所や検査機関の皆様のご指導を頂きながら、最大の難関である、衛生面の課題をクリアすることに取り組んでいます。プロジェクトの遂行にはかなりの費用がかかることが予想されるため、時期が来ればクラウドファンディングにより、広くご支援を募りたいと考えております。前向きにご検討いただければ有難く思います。

2 Responses

  • 先ほどKBSラジオでこちらの研究のことを知りました
    そして、こんな非科学的な研究をしていることに呆れてこのメールを書いております
    論点はまず、
    1.プラスティックのストローが本当に環境に悪いのか?
    2.ヨシでストローを作って本当にそれがプラスティックのストローに対して価値があるのか?
    ちょっと考えただけでも答えは明らかではありませんか?
    この話ですぐに思い出したのが、割り箸は自然破壊だから使い回しの(多分プラスティックの)箸を使うことの方が良い、ということで最近はレストランや食堂でも割り箸を使わない店が増えてきていることです
    その他細かいことはここでは述べませんが、実際によしのストローを作って調査をする前に、どれだけ科学的な根拠に基づいて議論をされたのか、その辺がとても気になります

    私見ですが、
    1.日本で使われているプラスティックのストローが、それほど大きな環境汚染の原因になっているのでしょか?(中国や韓国など他国は別です)
    2.ストローは箸と違って基本的に使い捨てです
    現在多分一本1〜2円(例えば百均で50本入りとか100本入りとか)で売られているプラスティックのストローを完全にヨシに置き換えることはコスト的に不可能と思います(梶原さんが言ってたお土産などにするにしても、基本使い捨てのものに一本50円(例えば10本入り500円とか)も、ひょっとしたら100円近くも払うことができるでしょうか?
    箸なら洗って何度も使い回しが出来ますが、ストローは衛生上無理でしょう
    こう言った議論をどこまでされているのでしょうか

    • 貴重なご意見を有難うございます。ご指摘いただいた論点の二点目、

      2.ヨシでストローを作って本当にそれがプラスティックのストローに対して価値があるのか?

      を明らかにすることが、まさに今回学生らが取り組もうとしているテーマでございます。人々がヨシストローに対していくら支払えるのか、その金額のデータはまだどこにもございません。そのデータを得るために、実際にヨシストローを作り、それを使ってもらい、その上で人々にそのヨシストローを評価してもらおうというのが、今回のプロジェクトの内容になります。

      従いまして、論点の一点目として

      1.プラスティックのストローが本当に環境に悪いのか?

      という問題提起を頂きましたが、それは今回のテーマではございません。さらに言えば、プラスチックストローが環境に悪いとも申し上げておりません。簡単な計算で結論付けられるものでもないと思っております。現在国際的な合意としてSDGsがあり、プラスチックストローから代替ストローへの転換が現実に進められている中で、それが本当に実現可能なのか、そのための「需要側の情報」を提供することが当プロジェクトの目的でございます。

      学生らは、紙ストローに対して人々が支払ってもよいと思う金額がその費用にほぼ等しいという結果を導きましたが、紙ストローは一般に長時間の使用に耐えられないので、その普及は難しいかもしれないと考えております。そこで、びわ湖の「ヨシ」に注目し、それでストローを作ることはできないかと考えました。ヨシ屋さんに話を聞くと、多くの企業や団体がヨシストローの商品化の可能性を探っているとのことでした。それはその企業や団体がヨシストローに一定の需要があると見越しているからに他なりません。しかしながら、実際に売られているところを私は見たことがありません。その原因は、当然費用が掛かり、販売するとなると価格が高くなることが容易に想像される中で、その価格増が受け入れられるほど人々の需要が高いかどうかがわからないからだと考えます。

      そこで、繰り返しになりますが、当プロジェクトは、人々がそのヨシストローに対して支払ってもよいと思う金額を計測し、ヨシストローの商品化を考える企業にとって有益となるであろう「需要側の情報」を提供しようとしております。プラスティックストローが環境に悪いと思うかどうかは個人の考えに委ねられます。もし人々がプラスチックストローよりもヨシストローの方がよいと思うなら、プラスチックストローをヨシストローに交換することに対して追加的にいくらか支払おうとするでしょう。もちろん逆の結果も起こりえます。同じような説明ばかりで恐縮ではございますが、当活動の目的は、プラスチックストローと紙ストロー、そしてヨシストローの中で人々はどれを最も高く評価するのかを明らかにし、ヨシストローが最も高い評価を得るのであれば、それに人々は追加的にいくらまで支払えるのか、その金額を知ることです。ヨシストローを普及させようとする運動ではございません。

      もちろん、商品化に向けては、費用の問題は重要な側面となります。しかしながら、それは生産技術に依存いたしますし、商品化を考える企業がもつ独自の情報ということになります。学生らはヨシストローを「商品化」しようとしているわけではなく、あくまで「製品化」しているだけです。「製品化」するだけでは費用はわかりません。彼らがヨシストローを作るのにかけた費用(犠牲)の中には、明らかに無駄な部分が多いからです。しかしながらそれを「製品化」することで、その製品に対する「需要」を分析することができます。そこを炙り出し、「商品化」を考える企業に対して情報を提供することが彼らの狙いです。当然のことながら、ヨシストローに対する評価が商品化の費用を上回るほど大きくなければ、それを生産する企業が出てくることもなく、普及することもないでしょう。

      以上、ご理解いただければ幸いに存じます。

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